げんきっこコラム「子どもの睡眠と運動について」
こんにちは、げんきっこ看護師児玉です!
今日は「子どもの睡眠と運動について」のお話をしたいと思います。
睡眠も運動も、大切だということは皆さんご存じだと思いますが、子どもにとってなぜ大切かということは考えたことがない方もいるかもしれませんね。
まずは、睡眠についてです。
大切なポイントは3つあります。
①身体や脳を発達させる
睡眠は、大人の場合「身体や脳の機能を維持するためのもの」ですが、乳児期は「身体や脳の機能をつくるためのもの」だといわれています。
子どもは、五感をフルに働かせ、様々な情報を収集し、眠っている間に記憶として整理し、大脳を発達させています。
②成長ホルモンを分泌させる
生後3か月頃から、睡眠中に成長ホルモンを分泌します。
それによって、身体の新陳代謝を促し、細胞組織を修復し、再生する働きをしています。
成長ホルモンは、特に深いノンレム睡眠中に大量に分泌されます。眠りに入ってすぐのノンレム睡眠時に一番多く分泌されます。
③生活リズムをつくる
睡眠によって、昼と夜の区別がつくようになっていきます。
お昼寝も、子どもの年齢や発達過程などを考えて、必要に応じて取るようにすることが大切だと言われています。
ちなみに、子どもの推奨される平均睡眠時間は、
・0~3か月…14~17時間
・4~11か月…12~15時間
・1~2才…11~14時間
・3~5才…10~13時間
・小学生…9~11時間
・中高生…8~10時間
と言われています。
昼寝をしている子は昼寝も含めての睡眠時間になります。
結構たくさん必要なんだな…と感じた方もいるのではないでしょうか?
目安として、1~2才児は21:00~21:30頃に寝て、7:00頃起きて、2時間お昼寝すると11時間半~12時間になります。
3~5歳児でお昼寝をしなくなってくる子は21:00~7:00で10時間になります。
ある研究によると、未就学児で22時以降に寝る子も3人に1人程度いるそうです。
成長ホルモンは22時から夜中の2時に多く分泌されるため、早寝早起きの習慣をつけていきたいものですね。
この機会に、お子さんの睡眠、足りているかな?と確認してみてくださいね!
次に、運動についてです。
最近は、遊ぶ場所が少ない、遊ぶ仲間がいない、習いごとなどで子どもの遊び時間が減っている、スマホやゲームなど体を動かす遊びが減っていることなどが問題になっています。
昔は、普段の生活や友達との自由な遊びの中でたくさん身体を動かし、様々な動作を身につけていましたが、
現代では身体を動かして遊ぶ経験が少なくなったために、基本的な動きを自然に身につけるのが困難な状況となっているそうです。
ちなみに、基本的な動きについては「幼児期運動指針」に詳しく記載されていますが、主に「体のバランスをとる動き」、「体を移動する動き」、「用具などを操作する動き」の3つがあります。
走る遊びはよく行われていますが、体のバランスをとる遊びや物を操作する動きは、経験の機会が限られているようです。
特に、「逆さまになる遊び」、「物を打つ遊び(バットで打つなど)」の遊びは経験したことのない子どもが多いようです。
ただし、一番大事なのは、子どもがやってみたいと思う気持ちです。
無理強いせず、自由な遊びの中で、楽しみながら経験できることが大事です。
どんな運動させたらいいんだろう?と考えたときに、子どもが経験したことのない動きを遊びの中で積極的に取り入れていけるといいですね!
また、平日にほとんど運動しない、平日・休日ともにスクリーンタイム(スマホやテレビを見ている時間)が1日2時間以上の園児は、寝る時間も22時以降の割合が高いそうです。
運動と睡眠もつながっているんですね。
逆に、①朝食を毎日食べる、②園外でも毎日体を動かして遊ぶ、③スクリーンタイムが1時間未満である、④21時頃までに寝る、という4つの生活習慣を達成している園児ほど、心の健康状態が良く、友達との関係も良好であるといわれています。
親子で一緒に体を動かして遊ぶことは、幼児の向社会的行動に最も大きく影響していたようです。
※向社会的行動…他人の気持ちをよく気遣う、他の子どもたちとよく分けあう、他人を助ける、手伝うなどの行動
大人も運動不足になりがちなので、子どもと一緒に体を動かして、
心も体もすくすく育つように、食事や睡眠、運動などの基本的な生活習慣を大切にしていきましょう。
以上、睡眠と運動のお話でした!
気になる方は、幼児期運動指針などもぜひ読んでみてくださいね!
(参考・引用)