げんきっこコラム「子どもにおこりやすい事故の予防」

こんにちは、げんきっこ看護師滝口です。

 

先日、日本赤十字社による「赤十字幼児安全法」について講習会があり、
看護師 児玉と受講してきました。

 

保育園での現場ではもちろんのことですが、
子育て中のおうちの方も知っていて損はない内容や、
ご家庭でも実践できる内容が沢山ありました。

 

私も2歳の息子がいますが、講習を聞いていて、
「これは家でできる!真似しよう!」
「わかっているんだけどな~、気をつけなきゃな…」
など改めて家でも安全管理や教育が大切だな、と思いました。

 

子どもを守る、救うのは大人です。

 

子ども達が安全な環境の中で元気に楽しく過ごせるように、
また、けがをしてしまった時に大人が冷静に対応し子どもが安心していられるように、
数回に分けて記事を更新していきたいと思います。
1つでもお役に立てれば嬉しいです。

 

 

今回は、

「子どもにおこりやすい事故の予防」

について学んだことも含め、お話ししたいと思います。

 

子どもは、生命力にあふれ、無限の可能性を秘めています。

健康なときも、たとえけがや病気のときであっても、常に成長・発達を続けています。

 

子どもたちは、昨日までできなかったことが今日にはできるようになるなど、
驚きと嬉しさと、焦りと…おうちの方も目が離せない毎日だと思います。

 

「え!こんなこともできるの?!」
「ここまで届いちゃうの?!」
など大人が思っている以上のことを子どもはできたりします。

 

我が家もヒヤヒヤすることが多々あります。
(ほぼ毎日かもしれません。)

 

子どもは日常生活の中で多くの事故に遭遇します。

 

子どもの身体的特徴や精神・運動機能の発達、
行動の拡大、遊びの変化など、
成長・発達の段階により事故の原因や場所、内容が変化してきます。

 

お家でも、成長の段階に合わせながら適宜模様替えなどされているのではないでしょうか。

 

ここで、子どもに起こりやすい事故(死亡事故の現状)を紹介します。

 

 

この内容から、常に成長・発達を続けている子どもだから起こると考えられます。

 

 

大人が子どもの成長・発達の過程を理解し、
起こり得る事故を想定することにより、
子どもの事故の多くは未然に予防することができるといえます。

 

1歳から交通事故が1位となっていますが、

交通事故も、日常生活から安全教育を取り入れていれば防げることです。

 

一緒に散歩に行ったとき、
信号・踏切の渡りかたや横断の仕方など1つでも十分です。
またその時の声がけでは、
「走っちゃダメ!」「危ない!」などではなく、
「青になったら歩いて渡ろうね。」
「カンカン(踏切)鳴っていないね。電車も来ていないから渡ろうね。」
などと言った声がけにすると、
子どもも落ち着いて聞くことが出来ると思います。

まだわからないだろう。なんてことはありません。
赤ちゃんでも、親の表情、声、周囲を見て感じていますよ。
独り言みたいになってしまいますが、ちゃんと聞いてくれています。

 

私も息子と一緒に運転している時、0歳児の時から
「青信号だ!しゅっぱーつ!」「赤信号だ、止まれー!」
などと言いながら2人で楽しい時間を過ごしていました。
今は、色がわかるようになってきたので一緒に、
「あお!ゴー!」などと言って楽しんでいます。

 

外に出ることは、刺激がいっぱいあり成長発達には欠かせない場所です。
子どもと行くお散歩は、大人は危険なところに目が行ってしまうこともありますが、
空、景色、風、お花、虫など…色々な発見があって面白いですよね。

 

雪が溶け、寒さも和らいできたら安全教育も兼ねて、
お話ししながらお散歩やドライブに行ってみてくださいね。
春の香りが感じられる日が待ち遠しいですね。

 

そして第2位からは不慮の事故(窒息、溺水、転落)が多いです。
不慮の事故も、未然に防げることがほとんどです。

「窒息」は、0歳で圧倒的に多く発生しています。
事故発生の状況
・自宅でベッドとマットに挟まり窒息
・自宅で2cmのボールを口に入れた
・食事中に苦しみ窒息

 

家庭内で起きているのがほとんどです。
子どもの口は小さいようで以外に大きく、
トイレットペーパーの芯に通る物は全てお口の中に入ります!!

 

 

「溺水」は、1歳、3歳以上で2位、
5歳以上で自然水域での事故が多く発生しています。
事故発生の状況
・1人で入浴していて、様子を見たらうつぶせで浮かんでいた
・親と一緒に入浴し、少し目を離した時に、うつぶせで浮かんでいた
・海、川、池やため池で遊んでいる時に溺れた

 

子どもから目を離さずに、一緒にいれば防げる事です。
よくテレビで溺れるシーンなど「助けて―!」といった
シーンがありますが、子どもは静かに溺れます
一瞬で、ほんの数秒で溺れます。

 

 

「建物からの転落」は、3歳、4歳が多いです。
事故発生の状況
・ベランダの椅子に乗り転落
・戸建て2階の部屋の窓から転落
・マンションの部屋の出窓から転落

転落事故は、おうちの方がいる時に発生している事が多いようです。
大人の人数が多ければ多いほど注意が必要です。
誰か見ているだろう、大人が多いから安心…なんてことはありません。

 

何度も言いますが、不慮の事故は家庭内で多く発生しており、
多くは未然に予防することができるといえます。

 

子どもは大人の想像を超える事ばかり起こしますよね。
「大丈夫。」と思っていても「大丈夫じゃなかったー!」
なんてことありますよね。

対策をとられているご家庭がほとんどだとは思いますが、

 

上記の安全教育と同じで
「触っちゃダメ!」「食べちゃダメ!」「登らない!」
なんて注意するより、
大人が日常から安全管理を行うことでお互いが安心して過ごせると思います。

 

危ないものは、最初から置いておかなければいいだけの話。
ですが、それも育児真っただ中のおうちの方にとっては、
わかっているけれども、「あぁ、片付けるの忘れていたー!」
なんてことありますよね。

 

完璧でなくていいんです。

年齢別事故安全チェックの表を載せるので参考にしてみてください。
ご家庭内で気付いたときに、見直してみてくださいね。

 

 

子どもは

お家が、世界の、すべて
家族が、世界の、すべて  です。

 

いつもおうちの方の行動をみて、真似をします。

 

おうちの方と安全な環境の中で
楽しくのびのびと遊び、すくすくと成長していきますように。

 

 

参考資料
・日本赤十字社 幼児安全法講習教本
・厚生労働省「人口動態調査」ウェブサイト