げんきっこコラム「子どもの寝汗どうする?」

こんにちは、げんきっこ看護師児玉です。

保護者の方から、こんな相談を受けました。

「子どもの寝汗がひどくて…夜中に着替えをさせると起こしてしまうし、どうしたらいいか困っています。」

 

子どもって本当にびっくりするほど汗をかくんですよね。

今回はその相談にお答えして、子どもの寝汗についてのお話をしていきたいと思います。

 

そもそもなぜ汗をかくのかというと、「体温調節」のためです。

皮膚から汗が蒸発するときの気化熱で、体温を下げる働きがあります。

熱中症予防などでも、しっかり汗をかけることが大切だと言われます。

 

子どもが寝る前にも、体温を下げようとする働きが起こるので、汗をかきます。

頭のところがぐっしょり…とか、子どもが寝ていた部分が人型に汗の跡が付いている…なんて経験をしたこともあるかもしれません。

汗をかくことは良いことですが、汗をかいたまま冷えたり、脱水になったりすると体調を崩す原因になることも考えられます。

 

そこで、今回は対策として4つお伝えします。

①気温の調節

②寝具や衣服の調整

③汗を拭く、着替える

④水分補給を行う

 

1つずつ説明していきます。

①気温の調節について

最近は夜間の最低気温が25℃を超える熱帯夜も増えてきています。

エアコンなどをうまく活用しながら快適な環境を作りましょう。

夏の室温の目安は26~28℃、湿度は50~60%が目安と言われています。

 

湿度が高いとじめじめして、体感温度も高くなります。

汗も蒸発しにくくなるので、パジャマや寝具の汗も蒸発せず、じとーっと寝苦しい感じになってしまいます。

特に眠り始めが汗をたくさんかくので、最初はエアコンでしっかり涼しくしておいて、3時間タイマーで切る、または28℃前後で除湿にして一晩付けっぱなしにするのもおすすめです。

一番深い眠りにつく3時間後に快適に過ごせることが、良い睡眠に繋がるようですね!

 

扇風機の首ふりモードやサーキュレーターなど、室内の空気を循環させることで心地よい風が身体に当たるので、エアコンとうまく併用していきましょう。

 

②寝具や衣類の調節

暑いと肌着1枚でいいか~と思ってしまいがちですが、夏こそ肌着と通気性の良いパジャマが重要です。

しっかり汗を吸って蒸発させることが大切なんですね。

タンクトップではなく、脇の汗をしっかり吸える袖のあるパジャマを選びましょう。

綿や麻など通気性の良い素材がおすすめです。

 

最近は冷感タイプのパッドなど色んな種類があるので、うまく活用できるといいですね。

シーツもぐっしょりになってしまうという場合、頭の下にタオルやパッドを敷いて取り換えるようにするというのも簡単でおすすめです。寝る場所にバスタオルを引いておくという方法もあります。

(その場合、子どもの顔にタオルがかぶさらないように注意しましょう。)

 

③汗を拭く、着替える

普段の肌は弱酸性ですが、汗をかくとアルカリ性に傾き、雑菌が繁殖して湿疹などの原因になります。

また、汗が皮膚についたままだと、汗腺が詰まり、あせもなど皮膚トラブルの原因になります。

汗はかいたらこまめに拭き取ることが大切です。

 

寝ている時は頭や首、背中、脇の下などをガーゼやタオルで優しく拭いてあげましょう。

汗をかいていたら、起きたときに着替えをさせてあげてください。

 

④水分補給を行う

大人では、冬でも200ml、夏では500mlの汗をかくと言われています。

子どもたくさん汗をかくために水分補給が大切です。

 

厚生労働省では「目覚めの1杯、寝る前の1杯」というスローガンの「健康のために水を飲もう」推進運動というものがあります。

水分摂取不足によって、熱中症だけでなく脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まると言われています。

子どものうちから、寝る前の水分補給、起きたら水分補給など、こまめに水分を摂る習慣をつけていきたいですね。

 

…以上4つの対策についてお伝えしました。

寝汗は悪いものではないですが、睡眠を妨げる原因にもなってしまいます。

子どもが少しでも快適に眠れるように、工夫して残りの暑い日々も乗り切りましょう!

 

参考:熱帯夜の困りごとと解決法 | 空気の困りごとラボ | ダイキン工業株式会社 (daikin.co.jp)

寝苦しい夏の夜の対策!子供が風邪を引かず元気に乗り切る工夫 | 子育て応援サイト MARCH(マーチ) (kosodate-march.jp)

「健康のため水を飲もう」推進運動 (mhlw.go.jp)